チベット式

チベットの今、そして深層 by 長田幸康(www.tibet.to)

【チベット紀行】1997年と2002〜2003年のカム・ラガン「お寺」編

インスタにアップした写真に解説つけようのコーナー、なぜかアムドが続いていたが、大好きなカムに戻ってみよう。場所はカム地方ラガン。漢語では塔公。ダルツェド(康定)からダルドラ(峠)を越え、ゾンシャプ(新都橋)から川蔵公路の北路に入って最初の町だ。今は空港もできて、道もだいぶ変わってるんじゃないかな。

ラガンは草原の真ん中にあって、標高は3,700mぐらい。大小のチョルテンに囲まれた寺、ラガン寺がある。そういえば寺の写真はインスタにアップしてなかった。こんな感じ。背後の聖山はカム風の祈祷旗タルシンに彩られている。 

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周りは草原で、雪山も近くに見えて、チベット情緒満点な雰囲気。1997年に初めて行ったときには、のどかな村だったが、幹線道路沿いという絶好のロケーションもあって、2004年くらいから漢人旅行者に席巻されてしまったようだ。平和なときに行っておいてよかった。

1997年、2002年、2003年に泊まったのは確実だが、他の年にも通りがかったことはあるはず。やっぱ、1997年のときが一番濃かった。たとえば宿(4人部屋だったかな)でこんなやつと同室になったり。

https://www.instagram.com/p/BTjIwtfgNsr/

#Tibetan trader at a guesthouse in Kham Lhagang, Eastern #Tibet in 1997

たしかゴロク出身。ナイフとか玉とか、いろんなものを売り買いしてる商人だ。何かをお世話になった。あと、こんな人もいた。

https://www.instagram.com/p/BNj13zagiiZ/

#Tibetan pilgrim for the sacred Mount Zhara Lhatse, Kham Lhagang (Ch:Tagong, Sichuan), Eastern #Tibet in 1997

町の外れに大きなチョルテン(仏塔)があり、そこから東側の雪山のほうに向けて、タルシン(祈祷旗)が立ち並んでいる。巡礼路を示しているらしい。彼女は巡礼者と言っていたが、チョルテンにお供えするツァツァ(お供えもの)を作って売っていた。家族もたくさん来ていて、寺の周りを一緒にコルラしたりした。

その寺に戻ろう。

https://www.instagram.com/p/Bx6VQr0g3RK/

At Lhagang Monastery, Kham Lhagang, Eastern #Tibet in 1997

これはインスタに上げたフレンドリーな小坊主の写真。お守りを売っていた。1997年と書いてしまったが間違い。あきらかに2002年か2003年だ。当時はまだポジフィルムで撮影していたので、スライドにするためスリーブを切り離してしまうと、いつの写真なのかわからなくなりがち。

サキャ派の寺なので、後ろに故チョゲ・ティチェン・リンポチェの写真が掲げられている。その左に少しだけ見えるのがサキャ・ティチェン・リンポチェのはず。右側はポタラ宮だ。

2002年か2003年、インドから帰国した僧侶たちとメールアドレスを交換した覚えがある。すでに携帯はあったが、スマホはなく、WeChatもなかった、そんな時代。

さて、ラガン寺とは別に、町中からは見えにくいところに、立派な佛学院がある。こんな感じ。

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これは1997年秋。修行がはかどりそうなロケーションだ。今はどうなっているのだろう。
ちょっと僧坊にお邪魔してみた。

https://www.instagram.com/p/B2IrboIgxnz/

At Lhagang Buddhism Institute, Kham Lhagang, Eastern #Tibet, 1997 autumn

ポーズを取れと頼んだわけではない。彼らは漢語や英語も勉強していた。英語は独学だったかな。本棚に自分の持っているのと同じ本があると、なんだか嬉しい。

さてラガンで好きだったのは、寺よりも、周りの草原だ。というわけで、長くなってしまったので次回、草原編に続く!