チベット式

チベットの今、そして深層 by 長田幸康(www.tibet.to)

【本】『遣唐使全航海』(上田 雄)/遣唐使の成功率は?

ナショジオの『メーデー! 航空機事故の真実と真相』は、その名の通り、航空機事故を大真面目に検証する番組だ。なんと現在シーズン18! どんだけ事故が多いんだ。どこかの地球外生命体がこの番組だけを見ていたら、この星の人々はほんの少しの距離を命がけ…

【本】『天平の甍』(井上靖)/鑑真とか遣唐使船とか

『攻殻機動隊SAC_2045』の続きを見ようと思ったら、そういえば『空旅中国』に鑑真の回があったはず、と急に思い出して、NHKオンデマンドをチェック。ドローン空撮が目玉のこの番組、空海・玄奘・茶馬古道など、仏教・チベットを何かとフィーチャーしてくれる…

【本】『失われた旅を求めて』(蔵前仁一)/経堂の南インド料理屋スリマンガラムのミールズのテイクアウト

ひとことで言うと「昔の旅」の写真の本。どれくらい昔かというと、1980〜90年代だ。本書の帯にもあるように「バックパッカーが自由に旅できた時代」。もちろん今だって自由に旅はできる場所は多いのだが、国の発展や政情不安によって、バックパッカーから見…

【本】『三蔵法師の歩いた道』(長澤和俊)/慈恩寺の玄奘塔(埼玉県岩槻)

ひきつづき玄奘関連の本。前回ご紹介した『玄奘三蔵 西域・インド紀行』の訳者による『三蔵法師の歩いた道 巡歴の地図をたどる旅』が到着した。玄奘の求法の旅の足跡を著者自身がたどるという内容。 三蔵法師の歩いた道―巡歴の地図をたどる旅 (プレイブック…

【本】『玄奘三蔵 西域・インド紀行』(慧立・彦悰)

前回に引き続き玄奘関係。『大唐西域記』は玄奘自身が皇帝・太宗のために記した地誌、報告書だった。 tibet.hatenablog.jp 一方、玄奘の旅行記そして伝記として、さらに詳しいとされているのが、弟子によって編纂された『大慈恩寺三蔵法師伝』だ。その前半を…

【本】『ガンダーラ 仏の不思議』(宮治昭)/『大唐西域記』とかウディヤーナのこととか

「仏、全国民にマスク配布へ」とか「仏空母」とか、フランス関係のニュースの見出しを目にするたびに「ホトケが?」と微妙な気持ちになりますよね。なりませんか。そうですか。 さてNHKオンデマンドで昔のNHKスペシャル「文明の道」シリーズを見ていたら、ガ…

【本】『チベットーー祈りの色相、暮らしの色彩』(渡辺一枝)

NHKオンデマンドで昔のドキュメンタリーを見まくっている。で、いま、アレクサンドロス大王の番組を見ているのだが、ナレーションの「アレクサンドロス」にamazon echoが反応しまくっている外出自粛の夜。 さて、おなじみ渡辺一枝さん。昨年出版された『ツァ…

【本】『パンと牢獄 チベット政治犯ドゥンドゥップと妻の亡命ノート』(小川真利枝)

10年にわたって引き裂かれることとなった、チベット人夫婦のドキュメンタリーだ。夫ドゥンドゥップ・ワンチェンが中国当局に逮捕された。妻ラモ・ツォは、異郷インドで唐突にその報を知る。なぜそんなことになったのか、夫が何をしていたのか、彼女は知らな…

【本】『チベットの宗教図像と信仰の世界』

ちょっと前の話だが、インスタに書影だけ掲載した『チベットの宗教図像と信仰の世界』(風響社)を読んだ。 『チベットの宗教図像と信仰の世界』(風響社)。Amazonとかにはまだ掲載されてないようだけど、紀伊國屋書店Webに在庫があったので注文したら、す…

【本】中央チベット聖地完全ガイド『Jamyang Khyentsé Wangpo's Guide to Central Tibet』by Matthew Akester

前々から気になっていた本を入手。2016年に出版されて、たしか最初はデチェン・ペンパのブログ“High Peak Pure Earth”で目にしたんだと思う。どんな本かというと『Jamyang Khyentsé Wangpo's Guide to Central Tibet』(ジャムヤン・ケンツェ・ワンポの中央…

【本】『ツァンパで朝食を』(渡辺一枝=写真・文)/チベットのすべてがここにある。

チベットに30年以上通い続けている渡辺一枝さんの最新刊。これまでも『バター茶をどうぞ』『私と同じ黒い目のひと』など、写真がメインの著書は何冊かあったが、『ツァンパで朝食を』は約280ページもあり、ひときわ重い。30年の集大成とも言える紀行写真集だ…

【本】チベットとエストニア?/『ブロックチェーン、AIで先を行くエストニアで見つけた つまらなくない未来』

「チベットとエストニア」なんて大仰なタイトルをつけてしまったが、チベットとエストニアは、普通に考えると何の関係もない。まったくないかといえば、ダライ・ラマ14世がエストニアを訪問し、首相や大統領と会談した程度の関係はある。ダライ・ラマ13世時…

【イベント】渡辺一枝さんのチベット写真展「ツァンパで朝食を」(5/24〜6/2)※ギャラリートークもあり☆

1987年からチベット通いを続ける作家・渡辺一枝さんの写真展「ツァンパで朝食を」が5/24(金曜)に始まりますよ! 例によって(?)1週間ちょっとしか開催されないので要注意。5/24と6/1にはギャラリートークも! ↓この写真展、ひさびさの新刊!『ツァンパで…

【本】『天空の聖域ラルンガルーー東チベット宗教都市への旅(フィールドワーク)』(川田進)

ついに発売された。これは紹介しないわけにはいかない。著者は2015年に圧巻の『東チベットの宗教空間』を発表した川田進教授(大阪工大)。ラルンガル・ゴンパだけでまるまる1冊、ほぼ20年にわたる(でいいのかな)フィールドワークの成果が詰まった新作だ。…

【本】『チベットの焼身抗議 太陽を取り戻すために』(中原一博・著、集広舎・刊)

チベットで続いている焼身抗議をテーマにした映画『ルンタ』が上映されている。 池谷薫監督最新作『ルンタ』 オフィシャルサイト この映画に案内役として登場する中原一博さんの著書がこれ。 チベットの焼身抗議 (太陽を取り戻すために) 作者: 中原一博 出版…

【10/4(日)講演】「チベットと日本の現代史 もう一つの戦後70年」西川一三、野元甚蔵さんが生き抜いた時代を考える(by江本嘉伸)

たぶん、めったにない?面白そうな講演会のご案内です。明治から昭和にかけて、鎖国状態だったチベットに渡った日本人10人のうち、野元甚蔵さん、西川一三さんに着目。生前親交のあった江本嘉伸さんが語ります。2001年にお二人を招いて開催されたフォーラム…

【本】ハバ犬を育てる話(チベット現代文学)

チベットの現代文学が続々と邦訳されている。その最新刊がこれ。タクプンジャ氏の小説集だ。 「実験的な手法」とか言われると身構えてしまうが、短編が多いので、挫折しても次に行けば大丈夫(笑)。といっても、普通に小説を読んでいる人であれば、挫折なし…

【本】東チベットの宗教空間:中国共産党の宗教政策と社会変容(川田進)

ついに出た待望の1冊。 著者が1991年以降、20年以上にわたって東チベット各地に通い、現地調査を続けてきた集大成だ。 東チベットの宗教空間: 中国共産党の宗教政策と社会変容 (現代宗教文化研究叢書) 作者: 川田進 出版社/メーカー: 北海道大学出版会 発売…