インスタにアップした写真に解説をつけていこうのコーナーその3。まずはこちらの1992年の写真。
#Tibet #1992 autumn in #Amdo #Matoe (Ch: #Qhinghai #Maduo xian )
場所はアムド地方のマトゥ。青海省の西寧から、前回紹介したジェクンドに向かう途中にある小さな街だ。標高は4,300mくらいなので、いきなり行くと、ちょっときつい。マトゥというのはマチュ(黄河)の上流のほうという意味。さらに奥に入ると、黄河源流域へと至る。
アムド地方と書いたが、たぶん伝統的にはアムドに入れてもらえてなくて、かといってカムでは絶対にないゴロク地方だ。アムドの中心からもカムの中心からも遠い、チベット屈指のフロンティア、単刀直入に言えば田舎だ。チベット色の濃さは嬉しいのだが、男たちの帯刀率が非常に高くて怖い(ソースは昔の個人的経験のみ)。
1992年当時は、西寧からのバスで2日目に到着。幹線道路沿いに人工的に作ったような街で、いい具合に閑散としていて寂しかった。9月だったが、すでに吹雪。晴れたらチベタンブルーの濃い青空が広がって、周りに何もないだけに気持ちがいい。
街のはずれに発見したのが、タルチョで彩られた小さなお堂だ。中にはマニ車が1つ。あ、そういえば、大昔に書いたページがあったので、当時の話はこちらをご覧いただいたほうが早そうだ。
周りはこんな感じ。
at Amdo Matoe, Eastern #Tibet, 1992 autumn
夕方の日課なんだろうな、お堂にマニ車を回しに来ていたおばあちゃんたち。
#Tibet in 1992 #Amdo Matoe (ch: Maduo xian, Qinghai)
ここで何があったかは、再掲、こちらをどうぞ。
近くにあった自宅にお邪魔したときの写真も、近々インスタにあげようと思う。当時はポジフィルムなので、フィルムスキャナを引っ張り出してきてスキャンするのが大変なんです、すみません。
さて、あれから26年。2018年、マトゥ再訪が叶った。ジェクンドほどの変貌ではないにせよ、街は小ぎれいに整備されてしまい、記憶の中の地図とは照合不可能だ。そして、なんだかスゴい空間が造成されていた。正確な名前は調べてないが、ケサル大王にちなんだテーマパークだ。現地からアップした写真がコレ。
#now at Gesar Square, Golok Matoe, Eastern #Tibet
誰かの寄進なのか公共事業なのは未確認だが、土地だけはたっぷりあるので、とにかくでかい像やらオブジェやらがケサル大王の物語を繰り広げてくれている。ケサルの偉大さを讃えるには、これくらいのスケールが必要なのだという圧倒的な気迫は受け止めた。了解。他の写真もいずれアップしようと思う。
黄河の源流に近いオリン湖・ザリン湖に行く予定だったが、なんとこの年、生態系保護のため旅行者は入域できなくなったという。本当に保護してくれていることを祈りたい(誰も信じてない)。